祈りの糸は、東日本大震災の直後に書いた曲だ。
黒木ちひろは、惨事の中にいる人に対して「がんばろう」「希望はある」という言葉を、到底口にすることはできなかった。
津波にのまれ何かにしがみ付くしかない物理的な生死の境、生き延びた先に待つ極限の絶望。救いのない中で救いを歌うとしたら、それでも今を生きる人と人との繋がりしかなかった。心の一番痛いところに寄り添えるように歌ったのが、祈りの糸である。
その後10年以上歌い続けているが、いつも「二度と希望を抱けない程の悲劇」を想い出す。今では、東日本大震災に限らず、喪失や絶望の中にいる人に生きていて欲しいと思い「離さないで」と、歌っている。
オリジナルナンバーの中で、痛く、重い曲である。
蒲公英(1月22日)、little sun(2月18日)の、2022年三作目になる。

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